映画レビュー『65/シックスティ・ファイブ』

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1. はじめに

2023年に公開されたSFスリラー映画『65/シックスティ・ファイブ』は、壮大な宇宙探査の物語を背景にしながらも、サバイバルとアクションを中心に展開される作品です。本作は、『クワイエット・プレイス』(2018年)を手掛けたスコット・ベックとブライアン・ウッズが監督・脚本を務め、サム・ライミが製作を担当しています。主演は『スター・ウォーズ』シリーズのカイロ・レン役で知られるアダム・ドライバーが務めています。本記事では、映画のあらすじやキャスト、演出の魅力を深掘りしながら、本作の評価について詳しくレビューしていきます。

2. あらすじ

本作は、宇宙船のパイロットであるミルズ(アダム・ドライバー)が、小惑星群との衝突事故により未知の惑星に不時着することから始まります。しかし、そこはただの未知の惑星ではなく、6500万年前の地球でした。地球には恐竜が闊歩し、環境は過酷そのもの。生存者はミルズと、コア(アリアナ・グリーンブラット)という少女のみ。

二人は救命ポッドのある場所までたどり着くため、未知の環境の中で協力し合いながら旅を続けます。しかし、彼らを取り巻くのは獰猛な恐竜たちだけではなく、巨大隕石が地球へと接近しているという時間的な脅威もあります。果たしてミルズとコアは無事に生き延びることができるのか。

3. キャストと演技

アダム・ドライバー(ミルズ役)

アダム・ドライバーは、『スター・ウォーズ』シリーズのカイロ・レン役で一躍有名となった俳優であり、近年では『マリッジ・ストーリー』(2019年)や『ハウス・オブ・グッチ』(2021年)などの作品でも高い演技力を披露しています。本作では、孤独なパイロットとしての責任感と、少女を守ろうとする父性的な側面を巧みに演じています。特に、言葉が通じないコアとのコミュニケーションを表情やボディランゲージで表現するシーンは見どころです。

アリアナ・グリーンブラット(コア役)

アリアナ・グリーンブラットは、子役として『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)の幼少期のガモーラ役を演じて注目されました。本作では、言葉を話せないという設定の中で、目や身振り手振りだけで感情を伝える演技が際立っています。彼女の演技によって、ミルズとコアの関係性に深みが増し、映画のドラマ性が強化されています。

4. 監督と制作陣

監督を務めたスコット・ベックとブライアン・ウッズは、サスペンスとスリラーの分野で高い評価を受けている映画製作者です。『クワイエット・プレイス』の脚本を担当し、音と静寂を活かした緊張感のある演出に定評があります。本作でも、恐竜の襲撃シーンなどで息をのむようなサスペンスが展開されます。

製作を担当したサム・ライミは、『スパイダーマン』三部作(2002年〜2007年)やホラー映画『死霊のはらわた』シリーズで知られる名プロデューサーです。本作においても、視覚効果やテンポの良い演出でサバイバルスリラーとしての完成度を高めています。

5. 映像と演出

『65/シックスティ・ファイブ』の最大の魅力の一つは、視覚的な美しさです。6500万年前の地球を舞台にした映像はリアルかつ迫力満点で、特に恐竜との遭遇シーンでは、緊張感が最高潮に達します。

恐竜のデザインは、科学的な正確性よりも映画的な恐怖を優先しており、一部の観客からは「もう少しリアルな描写が欲しかった」という声もあるようです。しかし、全体的な映像美とVFXのクオリティは高く、アクションシーンとの組み合わせによりスリリングな体験を提供しています。

6. 映画の評価と総評

本作に対する評価は分かれています。肯定的な意見としては、

  • アダム・ドライバーとアリアナ・グリーンブラットの演技
  • 迫力ある映像と恐竜とのスリリングなアクション
  • シンプルながらも緊迫感のあるストーリー といった点が挙げられます。

一方で、

  • ストーリーが単調である
  • 登場キャラクターが少なく、スケール感に欠ける
  • SF要素があまり活かされていない といった点が批判されています。

特に、「6500万年前の地球」という壮大な設定を活かしきれていないと感じる観客も多く、もう少し背景世界の掘り下げが欲しかったという意見も見受けられます。

7. まとめ

『65/シックスティ・ファイブ』は、SFスリラーとしてはシンプルな作りながら、アクションとサバイバルの要素がしっかりと融合された作品です。アダム・ドライバーの演技を楽しみたい方や、恐竜が登場するスリリングな映画が好きな方にはおすすめですが、深みのあるストーリーを求める方にはやや物足りないかもしれません。

全体として、本作は視覚的な迫力とテンポの良さで楽しめるエンターテインメント作品ですが、壮大な設定に対して内容がややシンプルすぎる点が惜しまれる作品でした。興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

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